リアクティブロード を考える - FRYETTE PS-2 POWER STATION
リアクティブロード を考える
リアクティブロード という言葉を耳にすると思います。ギターアンプヘッドをドライブさせるという言葉を良く耳にしますが、自宅や小規模のアンサンブルの場合、ヘッドのパワーがあり過ぎてボリュームを大きくできない事が多々あると思います。
トランジスタアンプの場合は、真空管アンプと比較した場合、同じ25wだったとしても、出力は小さめですので、比較的音量を絞った状態で利用できますが、真空管アンプの場合 25Wクラスになると、せいぜい1mmから1.5mm程度しかボリュームを上げる事ができない場合が殆どです。
MESA BoogieやENGLなどの「歪み系」の場合は、プリ側である程度 歪みを作り内部設計により「良い具合のサウンド」をパワー部へ送る仕様が多いですので、マスターボリューム側を絞っていても十分なサチュレーションを得る事ができますが、MarshallのPlexi系やフェンダーで定番の「アンプの出力を上げた時に醍醐味を得られる」アンプなどは、先の自宅ユース、小規模アンサンブルの場合、98%が本領を発揮できない事が殆どです。
多くのギタリストは、アッテネーターやロードボックス、センドリターンにマスターボリュームの代わりになる筐体などを導入してアンプ側のボリュームを上げた状態で、強制的に出力を下げる方式などを使っている人も多いですが、どれもサウンドが変化してしまい、物によっては全く使い物にならない物もあります。
そこで、今回は、真空管アンプヘッドをドライブさせた状態のサウンドを殆ど損ねる事なく出力させる事ができる、FRYETTE PS-2 POWER STATIONをご紹介します。
※真空管アンプヘッドの利用を前提に話したいと思います。
FRYETTE PS-2 POWER STATION
アッテネーターやダミーロードなど、真空管アンプヘッドの出力を抑える為の製品は多数出ていますが「ドライブ」させるのであれば、この FRYETTE PS-2 POWER STATION をダントツでお奨め致します。
最大の理由は2点!
1)メインアンプヘッドのパワー管を通った音がリアクティブされ、PS-2の6L6のパワー管で出力を持ち上げている
2)リアクティブ後のサウンド変化が一番少ない
この2点というのは「真空管アンプをドライブさせる」上、一番重要な要素となり、PS-2の真骨頂でもあり、数ある中でもサウンド品質は最高峰かと思います。
他社でも優秀なリアクティブやダミーロードは多数出ていまが、殆どが オーディオインターフェースへの出力を前提としている物が多く、昨今では IRの普及で「限りなくそれっぽい」サウンドでレコーディングを可能としている製品が多いです。SuhrのREACTIVE LOAD IR や UNIVERSAL AUDIO OX などは、それらの代名詞と言っても良く、クウォリティーの高さは郡を抜いています。
ただ、上記の通り「限りなくそれっぽい」という表現になります。
あくまでギターのサウンドが、2mix(オケ)の中の1つという割り切りであれば、どんな機材でも「一定のレベルを超えているサウンド」であれば何でも良いと思いますし、最終的にはエンジニアのカラーになってしまうので、EDITされる事を前提としたサウンド作りで良いと思います。
ですが、ギターメインのバンドサウンドなどの場合は、殆どのギタリストが自分の音への拘りを持って録ることが多いと思います。音に拘っているギタリストって、中には、FractalやKemper、Newral DSPなどのシミュレーターも多いと思いますが、真空管アンプ使っているギタリストも多いと思います。
リハでもゲネプロでもRECでも、自身のアンプサウンドに変化させず出力を下げる機材の中では、このPowerStationが一番良い結果を生むと思います。
リアクティブロード 品質
一番大きなポイントはここです。
アンプヘッドをドライブしたサウンドをリアクティブさせてから、PS-2の6L6パワー管を通しアウトプットすることができる。
殆どのダミーロードは真空管を使わない方式で出力しています。性能・用途としては全く問題はありませんが、肝心なサウンド面はどうでしょうか?
最終の音の出口が「真空管か?否か?」でサウンドキャラクターは大きく変化します。
真空管アンプを使っている理由は?と聞かれた時に
・チューブサウンドが好き
・厚みがあるジューシーな感じが好き
・音が張り上がる感じが好き
・弦を触る前に音が鳴っている様なレスポンスの早さが好き
・ニュアンスやレンジ感が好き
・メンテして使い続けて行くパートナー的存在が好き
・ボトムやハイのサチュレーション感が好き
・アンプは真空管以外考えられない
など、色々あると思いますが、総称して「真空管を通した音が好き」という事だと思います。
だとしたら、折角の真空管サウンドをトランス式で出力を下げる必要性は全く無いと考えています。
上記の人は、真空管でしか出ない音があると知っていると思います。リアクティブも一緒なんです!
サウンド変化が殆ど無い
ここは大きいポイントです!
アッテネーターやダミーロードなど色々使ってこられた人も多いと思います(私も含めて)ですが実際は「まぁ、しょうがないよね」とか「これをデフォルトとして考えよう」とか「う~ん篭るんだよな~」とか、自分なりの落とし所を作って自分を解釈させてきた人が99%だと思います。
このPS-2 Power Station、そんな必要はありません。
ご自身の大好きなヘッドの真空管サウンドの品質を殆ど変える事なくリアクティブできます。
私的な使い方として
以下に接続例を掲載しますが、私的には PS-2の使い方は2点だと思います。
1)単純にヘッドのボリュームをリアクティブする
宅内、スタジオ、イベントなどでのボリューム調整
2)PS-2 LINE out からIRシミュレーターへ
ここはポイントです!
最近のヘッドアンプにはRECアウトやロードボックス機能が着いているヘッドも多く、直接 DAWに送れたりしますが、殆どが アンプヘッドのパワー管の恩恵を受けずに出力されてしまっています。
中には、プリ部のボリュームが作用してしまい、結果、ヘッド側でボリュームを絞った音をDAWに送る事になり、ペラペラな音になってしまう事もあります。
PS-2 LINE out は「ドライブしたヘッドの音」をそのまま リアクティブしインピーダンスを変えた LINE out として出力できますので、IR シミュレーターと併用する事で、真空管アンプさながらのサウンドをRECする事が可能です。
ギター録っている人であればピンと来ると思いますが、録れる音は真空管のサウンドです!
シミュレーターやプロファイリングなどの音ではありません。
アンプヘッドを所有している / アッテネーターなどのサウンド変化にトラウマになっている等のユーザーには、ぜひ一度 FRYETTE PS-2 POWER STATION を使ってみて欲しいと思います。
FRYETTE PS-2 POWER STATION はこちら
製品の接続例などは、上記ページからご覧頂けます。
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