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レコーディングにおける FRYETTE PS-2 リアクティブロード の考え方 | THEONE | ハイエンド エフェクターなどの解説

FRYETTE PS-2 リアクティブロード
どう活かす?

当店で一押しの FRYETTE PS-2 リアクティブロード アンプヘッドのサウンド品質を損なうこと無く、出力を下げる製品の中では、最高峰の音質を誇っていると思います。
リアクティブロードについては、こちらのカテゴリーから記事をご覧になれます。

こんにちは、Theoneストアのteruです。
さて、この FRYETTE PS-2 ですが、「色々な使い方」を想定していると思います。本機の基本性能の「リアクティブロード」を活かし、お手持ちの真空管アンプをドライブさせたサウンドの「出力を下げる用途」で使われている場合や、宅録や現場でギターアンプヘッドの音をPS-2を通し LINEアウトでDAWなどに出力せている場合など、様々かと思います。

今回は、PS-2の私的な活用方法をお話したいと思います。

録るなら高品質のIRと併用がベスト!

この手の機材を使っている人や、最近のシミュレーター系などを使っている人であれば、IRという言葉は聞きなれていると思います(なので割愛します)
結論から先に言うと以下の2点が重要です。

・高品質な有料IR と併用すること
・読み込んだIRの設定を細かくいじれること

リアクティブロードの記事で書いた、SuhrのReactive Load IR や Universal Audio OX なども高次元のサウンドクウォリティーですが「限りなくそれっぽい」という表現が適切で、真空管アンプがドライブした時のサウンドニュアンスやサチュレーション感は失われてしまっていると思います。。
ちなみにですが、この話は「真空管アンプヘッド等」をリアクティブする前提で書いてますので、トランジスタアンプや、シミュレーターのサウンドを好んで使っているギタリストさんには参考にならないかも知れませんのでご了承ください。

私が現在、主に利用しているアンプは以下の2台です。

mesa boogie MKⅴ

Marshall SV20H

これらをドライブさせ、ヘッドのスピーカーアウトからキャビではなく、Fryette PS-2に入れています。
PS-2のアウトは、以下のLINEアウト(フォーンジャック)から Fractal Audio AXE-FX2 XL+ のInputに入れています。

Fryette

Fractal audio axe-fx2

Fractal Audio AXE-FX2 以外でも、IRを読み込めるシミュレーターは沢山ありますが、個人的には、AXE-FX2のエディターの方が「細かいセッティング」や「空気感」、EDITデータの管理(Inport / Export)が簡単に行えることから、AXE-FX2を使っています。

ただ メーカーさんには申し訳ないんですが

デフォルトで入っているCABで使える音に出会えた試しが無い

というのが正直な気持ちです。

「近しい音」には届いているんですが、今一歩 嘘臭かったり、チープだったりします。
そこで、お勧めしたいのが 有料の Celesition IR データ !

他にも OwnHammer なども有名ですが、1購入辺りのファイル数が多すぎてしまうのと、結果、使える音が数種類に絞られてしまう事から、個人的に CelesitionのIRを使っています。

CelesitionのIRですが、完全にキャビの音 がします。
しかも、キャビの「箱が共振している音」も再現されていますので、無機質なシミュレーターの音ではなく、目の前のキャビに繋いで弾いている様なレベルとなり「もうキャビいらなくない?」と思ってしまう程です。
この辺りのクウォリティーは、さすが最大手のCelesition だけあります。
海外の個人でIR作って販売している方々の品質とはレベルが異なります。

ceresition IR

Fryette LINEアウトからAXE-FX2へ

先も記載しましたが、以下の繋ぎ方でRECを行っています。

・真空管アンプヘッドからスピーカーケーブルでFryetteへ
・Fryette LINEアウトからAXE-FX2 input へ
・AXE-FX2のキャビシミュレーターに高品質IRをインサート
・キャビシミュレーターでEDITしたサウンドをDAWへ

非常に単純且つアナログな使い方となり、基本的にはAXE-FX2のキャビシミュレーターのみ使っています。
ここで肝心なポイント

POINT 1 – アンプのドライブ感
真空管アンプのスピーカーアウト(通常はキャビに行く)をFryetteへ持って行く事で、アンプをドライブさせた状態のサウンドをリアクティブできる。昨今のヘッドは、背面にもLINEアウトが付いている物もあります(私のMESA MK5とMarshall SV20Hも付いています)が、正直申し上げて、使い物になりません。
MESAの方は、CABシミュが付いているので、そのままDAWへ送っても、まぁまぁなサウンドは得られますが、SV20Hの方の方は、、、、(汗
Plexi系やOld Fenderなど「アンプのボリュームを上げる事で極上のサウンドを得られる」アンプの場合は、爆音でマイクで拾うか?高品質なリアクティブロードを行うか?しかないんです。
まして、マイクで拾う場合などは、デットニング出来ているか否か、マイクの種類、本数、マイキング位置、Airをどうするか?など「こういう音を録りたい」という要望に対して、様々なアプローチをしないと、希望のサウンドを録るのは難しいのが現実です。
昔はスタジオを回って録ってる時もありましたが、最近では 2mixに合わせて録ったギターをパラでバウンスして送る事が殆どですので、リアクティブロードの品質は非常に重要になっています。

POINT2 – なぜ Fryette PS-2?
なぜ Fryette PS-2を薦めるか?「現実的には難しい」かもしれませんが、数あるリアクティブロード上位機種を「ご自身の環境でじっくり」試してみればわかります。幸いな事に、私自身、仕事柄 RECもそうですが当店で扱っている商品のサウンドチェックや使用方法を把握する為に、すべての製品をチェックしています。
特に PS-2の様な Tone Tool 系は「どうしたら一番良いサウンドが出るのか?」というのを徹底的に検証~実施しています。先の Suhr Reactive Load IR や、アッテネーター、ロードボックス関係など散々触ってきた中で、真空管アンプをリアクティブさせるならFRYETTE PS-2 という結論に至りました。
※先も書きましたが 真空管アンプの利用を前提ですので、ご理解ください。

さて、なぜ Fryette PS-2 を薦めるのか?ですが、理由は簡単で

・数ある製品の中で最も ヘッドアンプのサウンド品質を低下させる事なくリアクティブできる。
・PS-2搭載のパワー管の恩恵によりリアクティブ後でもチューブ感を失わない。

この2点に尽きます。
聞き比べると解ることなんですが、デジタルでは出ない「本物の音」が出せます。

POINT3 – 本物の音をCAB IR へ
ここで、優秀なIRデータの登場です。
私的にFractalのCABシミュを使っている理由は先ほどご説明した通りですが、肝心なのは 何のシミュレーターをつかっているか?ではなく、どのレベルのIRデータを使うか?だと思います。
もちろん、IRを読み込める「簡易的なシミュレーター」もありますが、それは話になりません。
少なくとも、FractalやKEMPER、Twonoteなどの EDIT性に優れているシミュレーターの使用が大前提です。

私の場合、殆どが Dual CABの状態で、LRに別のCABを配置して利用しています。

Fractal audio axe-fx2

他のシミュレーターでもある通り、パラメーターでレゾナンス、カットオフ、マイク距離、EQ、必要に応じてシミュレーター内臓のマイクモデリングなど、細かい設定が可能となります。
特に、AXE-FX2の場合、以下の Pre + Drv のパラメーターが重要で、読み込んだ IRを「より生っぽく」させるには必須の設定項目です。
いろんな所のAXE-FX2のレビューを目にする中で「これら Pre + Drv / Room / Advance」 は殆ど触らなくてもOKでしょう!

と出ていますが、大間違いです。

特に、Preamp Typeで変更できるプリモデリングは良く再現されてますし、鳴りの輪郭や音質が大きく変わります。DriveとSaturationにおいても「真空管っぽさ」を追求するのであれば、外せない項目です。

メインの歪みをAXE-FX2内部のプリセットで作るのであれば、然程 影響は無いのかもしれませんが、リアクティブした真空管アンプヘッドの生音を入力する場合、これらの設定項目をしっかり見る事で、高品質な有料IRのサウンドクウォリティーを更に持ち上げる事ができます。
このAXE-FX2 (現行モデルは AXE-FXⅢ)は、旧モデルではありますが、つい最近までプロの中でも第一線で活躍していた機材となり、シミュレーターはもちろん、エフェクター品質も素晴らしいことから、マルチエフェクターとしてギターシステムに導入しているユーザーも多くいます。
現行のAXE-FXⅢの登場で、市場での価格が下がってきてますので、所有しておいても良い機材かと思います。

POINT4 – シミュレーターからDAWへ
上記の ヘッドアンプのドライブ感をリアクティブし、高品質なIRをシミュレーターでEDITしたら、そのままDAWで録る事ができます。そのサウンドは「もうキャビいらなくない?」というレベルの品質です。
この「録る」という一連の流れは、RECの世界では当たり前なのですが「真空管アンプのギターサウンドに拘るなら」という事が大前提の話です。
もちろん、録った音は結論 エンジニアがEDITしてしまうから、なんでもいいや!という事も正解です。

最後になりますが、この素晴らしい Fryette PS-2の品質を少しでも多くのギタリストに知ってもらえればと思い、私的環境下での話しを書いてみました。
CelesitionのIR 騙されたと思って 一度 使ってみてください!! (私はV30を好んで使ってます)
Celesition には、1つだけ Free IR Downloadがありますが、イマイチですので製品版を是非!

当店掲載のFRYETTE PS-2 はこちらからご覧頂けます。

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