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DeluxeReverbの特徴と名盤を生んだ音を解説

ジャンルを超えて名盤、名演を生み出した DeluxeReverb

Fenderの名機DeluxeReverbは、20ワット前後の出力と艶のあるクリーンで、数多くの名盤を支えてきました。この記事では誕生の背景と音の魅力を解説します。

要点まとめ

  • 1964年登場。ブラックフェイス期を象徴するコンボアンプ
  • 6V6×2とGZ34整流が生む艶やかなクリーンとナチュラルドライブ
  • 小音量でも音楽性が活きるため、レコーディングで多用された
  • 現在もリイシューやハンドワイヤーモデルが販売

DeluxeReverb は1940年代から続くFenderアンプの歴史でBassman、TwinReverbと並んで最も高く評価されるアンプです。

1964年の登場以来、さまざまなジャンルのミュージシャンを魅了し、音楽史上最も多くの音源を残しており、現在でも発売当初のBlack Face期のリイシューモデルが生産され続け多くのギタリストに支持され、Fenderサウンドを代表するアンプとして確固たる地位を築き、ロック、ブルース、ジャズ、R&B、カントリー、ポップスなど、全てのジャンルに於いて今尚、活躍する唯一無二のアンプと言えます。

そのサウンドはペダルメーカー各社を中心にモデリングや各種シュミレーターが開発されるなど、世界基準サウンドとしてギタリストから認知される程です。Fenderアンプのラインナップ中では比較的、小音量モデルとされる DeluxeReverb が多種多様なアンプがあふれる現代においても「何故、支持されるのか?」そのアイコニックなサウンドの魅力などについて考察していきます。

Fender DeluxeReverbのコンボアンプ

(https://shop.kurosawagakki.com/items/2807785)画像先

DeluxeReverb の誕生

DeluxeReverbのルーツである『Deluxe』は1940年代から続く50年代Tweed期にFenderアンプのラインナップに存在し、その後の60年代に入り、他のモデルと同様にコントロールパネルがフロント側へ、外装がTolexなどの変更がされます。そしてBlack Face時代(63年~67年頃)の象徴であるリバーブを搭載したフラッグシップモデルである TwinReverb の誕生とほぼ同時期にDeluxeReverbも誕生しました。

リバーブ機能が追加された『Deluxe』と思われがちですが、EQ部はそれまでのToneだけではなくTreble,Bassとなったことで多彩なトーン設定が可能になり、ブラックフェイス以降のFenderアンプサウンドの象徴である美しいクリーンサウンドと6V6×2パワーステージがもたらす、ゲインを上げてるにつれてクリッピングし、輪郭が有りながらも心地よいローミッドのドライブが12×1スピーカーとのマッチングで、良質なソリッドパイン材によるオープンバック構造のキャビネットと相まって、他のFenderアンプとは異なるサウンドキャラクターが形成されました。

リイシューまで続く生産

ブラックフェイス期に誕生以来、60年代後期以降のシルバーフェイス期~80年代DeluxeReverbⅡとその時代を反映したスペックチェンジが行われ90年代以降の’65DeluxeReverbリイシューモデルと現在まで生産が続いていることからも、そのサウンドへの要求は今尚強く、ギタリストから絶大な支持を集めます。

1965年製DeluxeReverbの回路

(https://truevintageguitar.com/blogs/previous-inventory/1965-fender-deluxe-reverb-amp-feic)画像先

何故20ワット出力の DeluxeReverb が?

現在のヴィンテージマーケットにおいて、ブラックフェイス期の DeluxeReverb はSuperReverb、ProReverbやTwinReverbなど、同時期の上級機種と比較しても高く評価されており、市場価格にも反映されています。

大型アンプが求められた時代背景

DeluxeReverb 誕生当時、音楽シーンはコンサート会場の大規模化へ拡大するロック黎明期であり、PAシステムなどの概念すら認知されておらず、ギタリスト達は自身のアンプでオーディエンスにサウンドを届ける必要に迫られ、大音量アンプのニーズが高まる背景でした。

しかしながらレコーディングにおいて大型アンプではサウンドメイクの取り回しが悪く、小出力のアンプが重宝されることが多かったようです。また、大音量アンプが登場するこのような背景でも、多くのギタリスト達はクラブ、バーなどで演奏しており、そのような演奏環境ではMarshallなどに代表される大型アンプは必要とされず、 DeluxeReverb などに代表される20~30ワット前後のアンプが好まれていました。

ましてやFenderの本国アメリカでは、ルーツミュージックであるカントリー、ブルース、ジャズ、R&Bが有り、これらのギタリスト達も極端な大型アンプは必要としておらず、適度な音量でクリーン~ドライブサウンドも備えた DeluxeReverb は最適だったのでしょう。

艶のあるクリーンサウンド

DeluxeReverb サウンドの魅力は、まずFenderの特徴であるクリーンサウンドを備えていることが挙げられるですが、TwinReverbなどのクリーンサウンドをとは若干異なると言えます。適度な音量の中でもミッドレンジを備えて艶のあるクリーンサウンドです。これは、6V6パワーステージとGZ34によるチューブによる整流回路が深く関わっていると言えます。

然程、高出力管ではない6V6×2によって20ワット前後の出力を確保したことで、適度な音量でアンプの持つポテンシャルが十分に発揮され高音域~低音域まで安定した艶やかなクリーンサウンドは、リバーブ機能を搭載したことなどによって『Deluxe』時代よりもサイズアップしたキャビネット構造によるエアー感を生み出しました。GZ34管によるチューブ整流回路はオーガニックなコンプレッション感も相まって、TwinReverbに代表されるクリーンサウンドとは違った趣があります。

ナチュラルチューブドライブ

更にもう一つの魅力はドライブサウンドに有ると言えます。極端な大音量のセッティングにすることなく、豊潤なミッドレンジを持つドライブサウンドが12インチ×1とのパッケージングによってタイトな低音域と共に作り出され、歪み系ペダルなどに頼ることなく、ナチュラルチューブドライブが手に入ります。

著者も過去にブリティッシュブルースロックバンドで活動していた頃は、ギターから直でデラリバにインプットしセッティングはボリューム10でクリーンとドライブサウンドをギター側のボリュームコントロールで十分に対応が可能でした。

68カスタムDeluxeReverbのコンボアンプ

(https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/PG_fender-tubeamp-collection/68CustomDeluxeReverb.html)画像先

史上最もレコーディング時に選ばれたアンプ

レコーディングで選ばれた理由

スタジオレコーディングにおいては、音圧も含めて望むサウンドが得られさえすれば、極端な音量は必要とされません。前述のようなキャラクターを備えた DeluxeReverb は正にうってつけと言え、ジャンルを問わず幅広いアーティストがチョイスされることも納得できます。

ロック、ブルース、カントリーにおいてのリードプレイでは、フル10ボリュームで6V6パワーステージによるドライブサウンドを、バッキングではFenderコンボスタイルアンプの持つエアー感が有りリバーブ、ビブラートを備えたクリーンサウンドとデラリバ1台で十分に対応可能なことがマッスルショールズ~アビーロードと歴史的なスタジオシーンでの活躍が証明されており、具体的なアーティスト名を挙げたら数え切れない程ですが、80年代以降のL,A、N,Yのスタジオ系ギタリストの証言からも DeluxeReverb によってレコーディングが行われていたとされます。

低ワット数アンプの再評価

80年代の中頃にはPAシステムの充実もあり、ギタリストがステージ上で大音量アンプの必要性が薄れる中、ステージアンプとしても低ワット数アンプの人気が劇的に高まり再認識されることになり、このクラスで最も支持されたDeluxeReverbの特質的なサウンドキャラクター注目を集め、現在ではリイシューモデルを更に追求したハンドワイヤーモデルも発売されています。

受け継がれるアイコニックなサウンド

1964年の登場以来、音楽シーンの変化にあわせて幾多の仕様変更が行われてきましたが、コンプレッション感のあるクリアーサウンドとパンチが有り太いドライブサウンドは50年以上に渡ってFenderサウンドとして継承されており、近年、サウンドの原点回帰と言える追求は、 DeluxeReverb 登場時点で確立されたサウンドであったことの証左でしょう。

現在ではチューブアンプのアイコンとされるそのサウンドはTweed期のDeluxeから継承されるサーキット特性、リバーブ、トレモロ搭載による回路変更、ソリッドパインで構成された余裕のあるキャビネット構造に12インチ×1など全てのパッケージングによって生み出されており、ギタリスト必須のサウンドです。

DeluxeReverbに関するよくある質問(Q&A)

Q. 出力は何ワットですか?

A. 6V6×2のパワーステージで20ワット前後の出力です。

Q. TwinReverbとの違いは?

A. 出力が小さく、ミッドレンジに艶のあるクリーンと、自然なクランチが得られる点が異なります。

Q. 整流方式は何ですか?

A. GZ34による真空管整流です。オーガニックなコンプレッション感が生まれます。

Q. スピーカー構成は?

A. 12インチ×1で、ソリッドパイン材のオープンバックキャビネットに搭載されています。

Q. なぜレコーディングで多用されたのですか?

A. 極端な音量が不要な現場で、1台でクリーンからドライブまで対応できたからです。

Q. 現在も入手できますか?

A. 65年仕様のリイシューや、ハンドワイヤーモデルが発売されています。

Q. ペダルなしで歪みますか?

A. ボリュームを上げれば、ペダルに頼らずナチュラルなチューブドライブが得られます。

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歴史の背景はWikipedia(フェンダー)もご参照ください。

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