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チューブプリアンプとIRローダーの融合 Friedman IR-X | THEONE | ハイエンド エフェクターなどの解説

チューブプリアンプとIRローダーの融合、Friedman IR-X

2023年9月ハイエンドアンプブランドとして国内外のギタリストを虜にするFriedmanから、IR-X DUAL TUBE PREAMPが登場しました。商品名にIRを冠することからIRローダー=キャビネットシミュレーション機能を搭載することは容易に想像ができるが、驚きなのはエフェクター設計の歪みではなく、本格的なチューブプリアンプにキャビネットシミュレーションが一体化された商品でるという点です。

現在TheOneストアでも絶賛発売中のIR-X DUAL TUBE PREAMPではありますが、国内代理店よりデモ機をお借りしその魅力について検証をしたいと思います。

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2チャンネルチューブプリアンプ

IR-X DUAL TUBE PREAMPは、パネル上段・下段の2チャンネル構成となっています。一見すると同社BE-OD DELUXEペダルを彷彿とさせるレイアウトですが、BE-OD DELUXEのようなゲインの異なる歪みを2チャンネル備えた作りではなく、クリーンチャンネルとドライブチャンネルの構成となっています。これまでもエフェクトペダルでも真空管を搭載した商品はありますが、12V程度の低電圧動作でウォームな真空管のテイストを加えているに過ぎません。IR-Xはチューブアンプと同等の高電圧回路により、真空管本来のウォームでありながらも艶やハリのあるサウンドとなっています。

上段のクリーンチャンネルはクリーンだけではなく、幅広いゲインレンジを持っておりゲインを上げていくとナチュラルなクランチ・ドライブサウンドを得ることができます。チューブアンプのようにペダルブースターを使って更なるゲインアップにも対応するほか、ギターのボリュームやトーンで歪みや音色を調整しながらプレイする玄人も納得のチャンネルとなっています。

下段のドライブチャンネルは、Friedmanのシグネチャートーンと言える改造Marshallを基調としたオーバードライブサウンド。FriedmanアンプのフラッグシップモデルであるBE-100/50DLXを彷彿とさせるアグレッシブなドライブサウンドが得られます。ゲインの幅はかなり広くハイゲインのセッティングで「歪みが足りない」と感じるユーザーはいないであろう、と思えるくらい歪みます・・・。

トーンコントロールは各チャンネルともTreble/Mid/Bassの3BandEQで好みや使用する環境に応じて微調節も可能です。特筆すべき点として、トーンコントロールの加減がエフェクター的なトーンではなく、まさにアンプのトーンという点です。エフェクトペダルのトーンのように足りない帯域を足すという音作りではなく、不要な帯域をカットするというイメージでセッティングすることで、いわゆる「ヌケの良い音」を作り出すことができるでしょう。

また、各チャンネルにはBOOST VOLUME機能を有しており、フットスイッチでBOOSTをオンした状態のボリュームを個別に設定することができます。ステージではソロなどで一歩前に出た音を作るのに役に立ちます。また、BOOSTではゲインブーストをすることも可能。本体横面にあるトリムを調整すると、パネルのGAINレベルにちょい足しすることができますので、ソロ時のゲインアンプなどメリハリをつけることも自在です。

キャビネットシミュレーションについて

商品名の通り、IR-Xには実際にスピーカーキャビネットを鳴らすことなく、実際にキャビネットを鳴らしたかのようなサウンドを再現するキャビネットシミュレーション機能を搭載しています。

ギターのサウンドをアウトプットするには3つの要素が必要です。1つ目はプリアンプ、2つ目はパワーアンプ、3つ目はキャビネットシミュレーション、まさに生のギターアンプを鳴らす際にスピーカーキャビネットを置き換えてしまうのがキャビネットシミュレーションです。

IR-Xにはキャビネットシミュレーションの工程で、パワーアンプのシミュレーション機能も搭載しており、パワーアンプの特性であるPresenceとTHUMPを付加することができます。デジタルのギタープロセッサー(モデリングアンプ)も同様で、プリアンプに直接キャビネットシミュレーションを加えるのではなくパワーアンプを介することで、より空気感と音圧を感じるサウンドを得ることができます。

自在な入出力

IR-Xには、ギターなどの楽器を接続するINPUT。メインの出力となるBALANCED OUT以外にEFFECTS LOOP機能があります。EFFECTS LOOPはいわゆるギターアンプヘッドのループと同じでプリアンプとパワーアンプの間に位置しています。

IR-Xの優れたところは、SENDから出る信号は純粋なプリアンプのアウトであり、RETURNはパワーアンプをキャビネットシミュレーションの入力であるというところにあります。IR-XはIR(キャビネットシミュレーション)をバイパスすることはできますが、パワーアンプのシミュレーションはオフにできないため、キャビネットやパワーアンプシミュレーションを使用しないライブなどのシチュエーションであれば、SENDからの信号を外部のパワーアンプなどへ接続することができます。

また、RETURNに他のプリアンプの信号を接続することで、IR-Xのパワーアンプとキャビネットシミュレーション機能を使用するいわゆるIRローダーとして使用することもできます。

プリセット機能

IR-Xの魅力ポイントはMIDI機能を使いサウンドのセッティングを保存・呼び出しすることができる点です。

これまでもMesaBoogie TRIAXISや、Soldano X99などセッティングをプリセットすることができるプリアンプがありました。いずれもプリアンプとしては高額商品でしたが名機として知られ、今なおユーザーも多くいらっしゃいます。Friedman IR-Xは各チャンネルの選択とBOOSTのオン/オフ状態のみ保存することができます。

上記のプリアンプのように、GAINやトーンはプリセットすることはできませんが、それでもアンプヘッドをチャンネル切り替えて音作りをすることと同じサウンドバリエーションがあります。FriedmanのBE-100/50DLXヘッドがそのままフロアプリアンプになったと思えばとても魅力的です。BOOSTのオンオフ状態はプリセットすることができるので、BOOSTゲインとBOOSTボリュームのセッティング次第では実質4チャンネルアンプとして機能します。

プリセットは128個保存することが可能で、MIDIで簡単に呼び出すことができます。MIDI機能を搭載するスイッチャーやフットスイッチがあればペダルボード内でIR-Xのアンプサウンドを中心としたエフェクトボードを構築することができます。

IR-X 専用エディター

Friedman IR-XはMac/WindowsとUSB接続し専用のエディターから様々な設定を行うことができます。

エディターからのみ操作が可能な機能は下記の通りです。

1.IRデーターの設定
Friedman IR-XにはFriedmanが厳選したIRデーターを12種類搭載しています。それらの中から3つ選択するのはエディターからのみ操作ができます。IRスロットは各チャンネル毎に用意されているので、クリーンとドライブサウンドのIRを個別にセットすることができます。また、当社DYNAX IRなどのサードパーティー製のIRデーターを読み込むこともできます。

2.パワーアンプのPresence/THUMPの設定
パワーアンプの音質補正であるPresence(超高音域)と、THUMP(低音域)の調整を行うことができます。設定は各プリセット毎に保存されますので、かなりサウンドバリエーションは広くなります。

3.プリセットの管理
IR-Xは128個のユーザープリセットを保存することができます。プリセットの管理はエディターから簡単に行うことができます。例えばプリセット1-20までは自宅録音や練習用として、30-50はリハーサル用、60-80まではライブ本番のセッティングなど管理も自在です。

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