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世界基準のクリーンサウンドTubeアンプ TwinReverb | THEONE | ハイエンド エフェクターなどの解説

クリーンなアメリカンサウンドの象徴 TwinReverb

プロアマ問わず、ギタリストで TwinReverb を知らない人は皆無と言って差し支えないほどジャンルを問わず、認知されているアンプでしょう。Tubeアンプでありながらも、早いポイントでのドライブを抑えてオーガニックなクリーンサウンドは『Bell Sound』とも形容される程で、あらゆるジャンルのギタリストがクリーンサウンドを求める場面でチョイスされるギターアンプであり、世界基準のスタンダードサウンドとして、現在ではそのサウンドが各種モデリングやシュミレーターにも内蔵されています。
1963年の TwinReverb 誕生以降、Fenderが1940年代後期から生産していたTweed期と呼ばれる時代のサウンド傾向から大きくキャラクターの転換を図られ、現在Fenderアンプの代名詞と認知されるクリアーサウンドは生まれ、Fenderのフラッグシップアンプとして勿論のこと、現代、多種多様にあるギターアンプの中でも揺るぎないポジションを確立しています。
そんな多くのギタリストから支持を集める TwinReverb について誕生の背景や、著名ユーザーなども含めて考察したいと思います。

TwinReverb
(https://www.fender.com/ja-JP/guitar-amplifiers/vintage-pro-tube/65-twin-reverb/0217370000.html)画像先

Fender社はギター製造よりアンプが先

Fenderと言えば、ストラト、テレキャスター、プレべ、ジャズべなどエレキギター・ベースを思い浮かべる方々が一般的でしょうが、Fender創業者のレオ・フェンダーはアンプ、ラジオの修理などを手掛けるビジネスがその始まりです。その後スティールギター用のアンプ開発、製造を始めてエレキギターアンプ製造と発展し、Tweed期と云われる1960年まで多数のモデルを手掛けていきました。世界初の量産型ソリッドボディエレクトリックギターであるエスクワイア(後のTelecaster)は1949年の誕生で、アンプ製造はそれ以前からです。1940年代当時、Fender社のアンプに興味を持つギタリスト達が訪れる中、彼らとのディスカッションでエレキギター(ホロウボディ構造)に関する問題点などについての理解を深めていき、ハウリングの問題、ハイポジションでの演奏性、価格面などを考慮してボルトオン構造のソリッドボディエレクトリックギター製造開発に至ったのです。アンプ製造を行っていたFender社のエレキギター開発は常にアンプで音を出す前提であり、アンプ製造を既に行っていたバックボーンが無ければ、ソリッドな木材でのボディを造る発想は生まれなかったと言えるでしょう。
(詳しくは以下のリンクを参照)
https://theonestore.jp/outline/fender-guitar/

Fenderのアンプ開発は、自社で手掛けたエレキギター・ベースが最終的にアウトプットされるサウンドを完成させる役目も担い、多くの機種を生みだされ『Tweed期』と呼ばれるFenderアンプの一時代を形成します。中でもTwin、Bassmanなどの当時としては大出力モデルを中心に現在でも高く評価され、数あるブティックアンプブランドに多大な影響を与えています。

PbassBassman

Fenderアンプサウンドの変化

エレキギターアンプのルーツと言われるブランドはFender、Vox、Marshallとされますが・・・・そのMarshallの始まりはであるJTM45がTweed期Bassmanの最終型5F6A回路であることは、多くのギタリストが知る話でしょう。
Marshallの後に続いて誕生した多くのイギリスアンプブランドなどもTweed期Fenderアンプの特徴であるヴォリュームを上げていくにつれてクリップしドライブサウンドが生まれるサウンド傾向のキャラクターと共に後のブリティッシュロックサウンドを形成してゆくのですが・・・Fenderアンプは60年代に入り、本来アンプの目的である歪の少ないクリアーなサウンドを目指して50年代Tweed期とは異なる方向性に開発を進めていきます。
おそらく自社製品のギター・ベースが持つサウンドキャラクターが、より強くアピールされるサウンドを目指したと想像されます。60年代に入りルックスも一新され、Tolex外装、コントロールパネルレイアウト変更などエレキギターでの演奏形態の変化にも対応していきました。また、1960年前後から登場するスプリングリバーブなども演奏環境に対応して開発、製品化され、Fenderの地、アメリカが生んだ製品と言えるでしょう。50年代から60年代に入り、演奏環境は大型化が進むにつれ、ヨーロッパなどではコンサートホールなどでも盛んになっていきました。

私見ですが・・・クラッシックなどのルーツが色濃いヨーロッパではコンサート会場が既に自然なリバーブ効果を備えており、アンプにリバーブのようなエフェクトを備える発想は無かったのではないでしょう。かたや、アメリカでは開放的な屋外、ストリートでの演奏など、またアメリカのルーツミュージックであるカントリーやハワイアンに適した音響効果としてリバーブの必然性があったと推測されます。実際に60年代中期までのMarshall、Voxにはリバーブは装備されていません。話はそれましたが、このように時代背景と共に大音量アンプの要求が高まる中で誕生したアンプが TwinReverb と言えます。

TwinRevSchematic
(https://electronicservicemanuals.com/products/fender-twin-reverb-ab763-layout)画像先

新たなFenderサウンドTwinReverb の誕生

歪みのないクリアーなサウンドを目指したFenderアンプの大音量フラッグシップモデルとして1963年後半に TwinReverb は誕生しました。既に50年代のTweed期から12インチスピーカー×2を搭載したアンプ『Twin』は存在していましたが、リバーブ、トレモロ、ミドルコントロール、ブライトスイッチを搭載し、ダイオード整流、トランス類などの変更が図られ、豊なヘッドルームで歪みのないサウンド設計が行われ、Tweed 期から継承されるソリッドパイン材によるオープンバック構造のコンボスタイルによる広がりのある開放的なサウンドを実現し、以降のFenderアンプサウンドを確立したと言えます。6L6×4で構成されたパワーステージは85Wの出力を誇り、ロックは勿論、カントリー、ジャズ、R&Bなどあらゆるジャンルのギタリストから好まれ、現在でもクリーンサウンドの象徴的な存在として地位を誇るアンプです。
また、発売当初のブラックフェイス期(63年後期~67年頃)から既に、スピーカーオプションが有りJBLユニットが搭載されたモデルがシルバーフェイス期の70年代まで設定されてます。このJBLスピーカーを搭載したモデルは TwinReverb サウンドの特徴をさらにアップグレードしており、クリアーでレスポンスの早さが加味された印象で、著者も長い間、愛用していました。

TwinReverbJBL
(https://www.vintageandrare.com/product/Fender-Twin-Reverb-JBL-1965-Black-Face-86111)画像先

全世界で最も愛用されるアンプ TwinReverb

1963年の登場以来、ブラックフェイス期~シルバーフェイス期~TwinReverbⅡ~TheTwin~65TwinReverbReisueの中で出力、コントロールなど、多少の変更がありながもそのクリーンサウンドは受け継がれて現在まで生産されており、日本を含め、どこのリハーサルスタジオに行っても定番アンプとしてセットされており、プラグインしたことが無いギタリストは皆無ではないでしょうか。著名ギタリストの愛用者も多ジャンルわたっており、音源、プレイヤーを挙げていったらキリがないのでここでは割愛しますが・・・著者が楽器業界にいた当時のTwinReverbにまつわるジェフベックの話をさせてもらいます。

アルバム『フラッシュ』の発売後、1986年に自身の日本ツアーと軽井沢で開かれた『スーパーライブコンサート』の為に来日しました。当時、ベックはセイモアダンカン社とコラボレートしており、同社から発売されたTubeアンプ『Convertible』のカタログにもメインで写真が掲載され、販売促進がされていました。
80年代当時、ダンカンの正規代理店であった優美サウンドのスタッフはダンカンアンプConvertibleを用意して迎えたのですが・・・・最初のサウンドチェックの後、「TwinReverb を用意してくれ」とリクエストされてしまいました。優美サウンドのスタッフは唖然とした中でもTwinReverb を用意し一連のツアーをこなしましたが、代理店スタッフ達は忸怩たる思いだったでしょう。私も武道館での単独公演に行きましたが、 TwinReverb でしたね。
理由は定かではないのですが、この頃ジェフはProco社の『RAT』を歪みサウンドに使っていたことが理由なのではと推測します。楽曲の中では当然クリーンなサウンドも必要であり、使い慣れていた TwinReverb を要望したのでしょう。
現在では優れた歪系ペダルが各社から発売されており、アンプの歪みサウンドよりもクリーンサウンドを重視するギタリストがジャンル問わず(メタル系では稀でしょうが)増えたことで TwinReverb のTubeアンプが持つコンプレッション感とオーガニックなクリーンサウンドが再認識されているのでしょう。ストラトやレスポ―ルなど、それぞれのギターが持つサウンド特性も発揮されやすく、自身の所有するギターサウンドを把握するのにも TwinReverb は唯一無二のアンプと言えるのです。

Fend Twin Rev キャビネットIR のご案内

国内・海外を問わず非常に多くのユーザー様にご利用頂いている DYNAX IR
メーカーページにも記載の通り、そのレスポンスと臨場感、音質は他のIRとは比べ物にならない程 高品質なキャビネットIRとなっております。
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